AHA Vital Net Japan ITC 概要

 

Vital Net Japan ITC は、アメリカ心臓協会(AHA: American Heart Association)から承認された AHA-ECC プログラムの国際トレーニングセンター(International Training Center)です。

認可科目(領域)

・BLS
・ACLS
・PALS
・ACLS-EP

AHA-ECCプログラムの全領域で開催許可を受け、Heartsaver® コース、PEARS® プロバイダーコース、各インストラクター養成コース(Instructor Essentials)を含めて、すべてを展開するフルサイズの AHA ITC です。

 

AHA教育を「今」の日本に

日本では10年ぶり、10番目のトレーニングセンターとして2022年に認可されました。

標準化教育としてアメリカ心臓協会のECCプログラムが日本に導入されて20年。AHA講習の中身も進化を続けてきました。

20年前は標準化が最大の課題でしたが、今では受講者のレディネスに合わせた完全習得学習、そして文脈学習による現場への転用の強化、さらには地域特性を踏まえたローカライズの重要性が打ち出されるようになってきました。

現場実践に直結する現実的的な教育指導を。

日本でもある程度 BLS や ACLS が定着してきた今、AHA 教材を活用しつつ、日本の文化背景、今の教育事情を加味した新たな救命処置教育展開を目指していきます。

 

Vital Net Japan トレーニングセンター名について

トレーニングセンターの Vital という単語は、医療用語として「生命」を意味しますが、弊会では Valuable Implementing Talent for All Life という言葉を当てています。

Vital Net Japan ITC は医療従事者のための専門教育だけを行う組織ではありません。

助ける人と助けられる人、その両方を含めて、すべての人、すべての命。

病院の内外を問わず、あらゆる場面で、価値ある救命技能を実施できる人材育成のために、教育科学を活用しつつ講習展開を行っていきます。

 

Nursing Emergency Team-Training

Vital Net の NET は、Nursing Emergency Team-Training の略です。

・Nursing
・Team-Training

特にこの2つをキーポイントとしています。

Nursing

【患者安全として】
病院など医療機関内での患者安全を考えたとき、その最前線にいるのは看護師です。

日本での二次救命処置の主たる担い手は医師ですが、患者の異変に気づいて心停止を未然に防ぐ、または救命の連鎖をスタートさせ、BLSを開始するのは主に看護職と言えます。

患者安全の上では、看護師の急変対応教育を確立することが重要と考えます。

看護師にとっての急変対応は、BLSからでは遅いと言われる昨今、急変前のアセスメント能力向上トレーニングとしての PEARS® プロバイダーコースの活用が広まってきています。

BLS/ACLS の心停止対応教育に加えて、PEARS®/PALS の非心停止急変対応のエッセンスとを加味した、看護職のための院内急変対応教育の新しい展開を提案していきます。

特にアメリカ心臓協会という組織は、これまで教育部門責任者やガイドライン編纂責任者に看護師を起用し、その組織を支える中心として看護師を据えてきた現状があります。このスタンスを Vital Net Japan-ITC では受け継いでいきたいと考えています。

【プレホスピタル】
Nursing という単語の起源をたどると、保育や介護とも通じます。見守ること、いたわることの原点とも言えます。

救命処置は高度な医療行為というイメージが持たれがちですが、心肺蘇生法(BLS)やファーストエイドは、困っている人に手を差し伸べる、人間としての日常行動の延長にあります。

例えば、救急車が来るまでの間、その場で寄り添うだけでも立派な救護活動と言えます。

市民救護であっても、病院での高度な救命処置でも、そんな救護の原点への思いを Nursing に込めています。

Team Training

救命処置におけるチームとは、救急現場に集った人たちとの協働でもありますし、俯瞰的に見たときの救命の連鎖をつなぐこともチーム連携と言えます。

【シミュレーション】
現場のチームワークで欠かせないノン・テクニカルスキルを鍛えるのがシミュレーション・トレーニングです。現場で「できる」ようになるためには、状況判断・意思決定・コミュニケーションなどの効果的な実践訓練が欠かせません。

Vital Net Japan ITC では、シミュレーション訓練に重きをおいた経験学習を重視していきます。

【連携】
救命の連鎖に象徴されるように、傷病者は現場から救急隊、救命室、集中治療室と引き継がれつつ命が繋がれていきます。

救命処置を学ぶ上で、自分が連鎖の中のどの段階を担うのかという認識が必要です。またその段階での限界を認識し、次に引き継ぐタイミングとその判断も重要です。

Vital Net Japan ITC は、市民から医療者までの救命教育をカバーすることで、それぞれの立場の範囲内だけではなく、高次プロバイダーへの引き継ぎという視点を欠かさないチーム連携を意識した講習展開を行っていきます。

 

法人・ITC情報

AHAトレーニングセンター名称 Vital Net Japan
International Training Center
AHAトレーニングセンターID # ZZ21583
Training Center Coordinator 佐藤 浩之 (東京慈恵会医科大学 救急医学講座)
運営法人名称 特定非営利活動法人 つなぐいのちの輪 バイタルネットジャパン
NPO法人代表理事 佐藤 浩之
法人所在地 埼玉県北葛飾郡松伏町ゆめみ野5-9-14
連絡先電話番号 080-7272-9895
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