ACLSプロバイダーコース
Advanced Cardiovascular Life Support
不整脈と急性心筋梗塞を主な前提とした二次救命処置標準シミュレーション・トレーニング講習です。
心停止後の対応だけではなく、心拍再開してからの治療についても学びます。さらに、心停止の予防として、不整脈(徐脈・頻拍)、急性冠症候群、急性期虚血性脳卒中、呼吸停止への対応も含みます。
日本循環器学会や日本麻酔科学会が専門医申請の要件としている AHA-ACLS プロバイダー資格を取得できます。
上級コース ACLS-EP についてはこちら)
概要
薬剤投与、エアウェイや気管チューブなどの器具を使った高度な気道確保、手動式除細動器を使った高度な電気治療を含む二次救命処置を、シミュレーション訓練を通して習得します。
チームダイナミクスとコミュニケーションの重要性、治療システムの俯瞰といった成人患者に起こりがちな心原性心停止をトータルで学びます。
日本においては、蘇生チームのリーダーとなりうる医師・歯科医師が主たる受講対象となりますが、二次救命処置のチームメンバーとなりうるすべての医療従事者(看護師、救急救命士、臨床工学技士など)が知っておくべき内容と言えます。
特徴
Vital Net Japan ITC では、ACLSを1日コース、2日コースの両方で提供しています。どちらも取得できる資格は同じです。
ACLSプロバイダー【1日】コース
講習ビデオ教材を事前にオンラインで視聴し、自己学習してくることを前提とし、1日で修了する開催スタイルです。
主に循環器科や麻酔科の医師や、日頃から救命処置にあたることが多い ICU や ER 勤務の看護師等を対象としています。
講習中に講義はなく、実技練習とシミュレーションを中心に進行します。
ACLSプロバイダー【2日】コース
従来型とも言える2日コースでは、講習会場内で講義映像を視聴し、ディスカッションを通して理解を深めていきます。
臨床経験や事前学習に不安を感じる方、学生の方にはACLS2日コースをお勧めしています。
内容
- 1人法での成人CPRおよびAEDの使用
- 蘇生科学の概要
- チームダイナミクス
- BLSアセスメントおよびACLSアセスメント
- 心停止後治療
- 気道確保/呼吸停止
- 心停止リズム(VF,pVT,PEA,心静止)
- 急性冠症候群(ACS)
- 脳卒中
- メガコード・シミュレーション訓練
受講対象者
二次救命処置治療に携わる医療従事者。具体的には、医師、歯科医師、看護師、救急救命士等。あるいはその他、業務などでACLプロバイダーカードを必要とする方。
修了試験
実技試験・筆記試験があります。
実技試験はCPRおよびAEDスキルテスト、バックマスク換気スキルテスト、メガコードテスト
筆記試験は四者択一式で50問、84%以上の正解が必要です。
修了証
本コースの全課程を修了し、筆記試験・実技試験に合格すると、2年間有効の AHA 公式 ACLS Provider eCard が発行されます。 国際的に通用する英文表記の、医療従事者レベルの2次救命処置認定資格です。
日本循環器学会や日本麻酔科学会の専門医申請にお使いいただけます。
教材・その他
下記の教材(AHA公式テキスト)は受講生各自でご用意いただきます。
旧版であるG2015準拠テキストはお使いになれません。必ず最新のG2020版(下記表紙画像をご確認ください)をひとり1冊ご購入ください。
ACLSプロバイダーマニュアル AHAガイドライン2020 準拠 シナジー社刊
ポケットマスクの事前準備(購入)は不要です。