PALSプロバイダーコース
Pediatric Advanced Life Support Provider
PALS プロバイダーコースは、小児の心停止を未然に防ぐ介入から、心停止後の二次救命処置(Advanced Life Support)までを幅広くカバーした「急変対応」コースです。心停止対応に留まらない AHA ECC プログラムの集大成ともいえます。
PALS プロバイダーコースは、小児科医のための専門的なプログラムではありません。専門外で小児救急を診る医師や、小児に苦手意識を持つ看護師や救急救命士などを主な受講対象としています。
体系化された評価手順とアルゴリズムを用い、できるだけ簡便な方法で、小児に迫った緊急度を判断し、小児科専門医に引き継ぐまでの安定化を行う方法を学びます。
PALS プロバイダーコースの学習内容
救命の連鎖に示されているように、小児の救命を考える上でもっとも大切なのは「心停止の予防」です。
心臓突然死が問題となる成人の救命とは異なり、ショックや呼吸不全の早期認識と安定化が小児では重要となります。
そのため PALS プロバイダーコースでは、循環不全と呼吸不全への対応が大きなウェイトを占め、そこに徐脈、頻脈、心停止(心室細動/無脈性心室頻拍、無脈性電気活動、心静止)対応が上乗せされます。
PALSの12コアケース
上気道閉塞
下気道閉塞
肺組織病変
呼吸調整障害
循環血液量減少性ショック
閉塞性ショック
血液分布異常性ショック
心原性ショック
頻脈
徐脈
心静止 / 無脈性電気活動
VF/無脈性VT
その他
重病または重症の小児に対する体系的なアプローチ
効果的な蘇生チーム力学
BLS スキルチェック
気道管理
骨髄路確保
12 のコアケースでは、実際の患児の動画を見てアセスメントの訓練をし、その後、マネキンの前でチームによる介入・安定化のトレーニングを行います。